
今回の資料には、最初の一回で大きな成果を求める見方と、何度も案を出して試す見方の対比がありました。私が経営者として考えたいのは、良いアイデアを求める前に、未完成の案を出せる場をつくれているかということです。
出す時間と、選ぶ時間を分ける
一つの案が出るたびに欠点だけを指摘していると、次の案を口にしにくくなります。まずは解きたい課題をそろえ、いくつかの方法を並べる。その後で、目的への適合、実行の条件、必要な負担を比べたいと思います。
たくさん出すこと自体を成果にはしません。案を広げたら、何を確かめるためにどれを選ぶのかを決めることが必要です。
完成した説明より、小さな試作を
例えば、新しいサービスの案なら、いきなりすべてを作る前に、使う場面を一枚の図にする。画面の見本を作る。想定する利用者に、今の困りごとと照らして見てもらう。小さな形にすると、議論の前提をそろえやすくなります。
外部の人に試してもらう場合は、目的と範囲を説明し、負担や必要な確認にも配慮したいと思います。
うまくいかなかった案を、隠さなくてよい場にする
試した結果が想定と違えば、どの条件が違ったかを話す。案を出した本人を笑ったり、一度の結果で発想力を決めつけたりしない。その受け止め方を、経営者自身が示す必要があります。
他者の工夫を、敬意を持って学ぶ
良い事例から学ぶことと、他者の表現や成果をそのまま自分のものとして扱うことは違います。何が役立っているのかを分析し、自社の課題に合わせて考える。引用や利用が必要なら、出典や権利にも配慮します。
XEROTTAでも、特別なひらめきを待つだけでなく、案を出し、選び、小さく確かめる仕事を重ねたいと思います。未完成の考えが、仲間との対話を通じて役に立つ形へ育つ。そんな場を整えていきます。



