
人と協力して仕事を進めるとき、相手の期待に応えたいと思うのは自然なことです。ただ、その気持ちが強すぎると、相手の不機嫌まで自分の責任として引き受けたり、できない約束をしてしまったりすることがあります。
私は、良い関係を続けるためには、思いやりと同じように、仕事の範囲や距離感を明確にすることが必要だと考えています。
相手の気持ちと、自分の役割を分ける
相手が困っているなら、まず事情を聞く。そのうえで、自分が対応できることと、別の人の判断が必要なことを分けます。
相手の機嫌を直すために無理を重ねるより、「ここまでは対応できます」「この部分は確認してお返事します」と伝える。冷たく線を引くのではなく、できることを誠実に示す姿勢を大切にしたいと思います。
敬意を保ちながら、無理な依頼には答えを出す
言い方が厳しい人や、意見が合わない人がいても、その人のすべてを決めつける必要はありません。話し方の問題と、仕事として確認すべき内容を分けて扱います。
一方で、侮辱や威圧に一人で耐え続ける必要もありません。記録を残す、責任者に相談する、窓口を変えるなど、組織として対応する方法を用意しておくことが大切です。
約束や契約上の責任まで、気持ちだけで手放してよいわけではありません。難しいときこそ、範囲、期限、代替案を明らかにし、相手と調整します。
助け合いを、一方の我慢にしない
誰かを助けるとき、今の仕事への影響も確認する。急ぎの依頼なら、何を後ろへ動かすかを相談する。優しさを、見えない残業や一人の負担で支える形にしないことが必要です。
経営者としては、「断れる人になってほしい」と言うだけでなく、相談しても不利益にならない窓口や、優先順位を決める仕組みを整えたいと思います。
XEROTTAでも、お客様や従業員との関係を、無理な迎合で維持するのではなく、説明と約束の積み重ねで育てていきます。
自分を大切にすることと、相手を尊重することは両立できます。できることを明確にし、困ったときには相談する。その距離感を、長く協力できる仕事の土台にしていきたいと考えています。



