ネット弱者へのヘルプデスクのあり方

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高齢者向けの新型コロナウイルスのワクチン接種で、色々なミスや混乱が発生している。

当社の代表電話番号も繋がらなくなってしまう事態にもなりましたし、ニュースでも高齢者の方々のクレームが相次ぐ。ワクチンがやっと打てると言う安心感が広がるかと思いきや、ワクチンってめんどくさいなと思うようになってきた。

コロナワクチンの接種は、予約制という事をしてしまった事がそもそもの問題であるように思いますが、若い世代はネットでの予約が普通になっていて、高齢者はネット弱者の方が多いので、ほとんどの方が電話予約になってしまう。

だったら、高齢者の方に対しては、逆に葉書を出して、「何時にここへきてください」で良かったのではないだろうか?

簡単に想像できた事態のように思えて、なぜこんな想像ができなかったのだろうかとも思うが、何か裏側でもっと複雑な問題が隠れているのではないか?とか、いや、意外と単純な事で、考える人がいなかったのではないか等、色々と考えてしまう。

私たちの業界でも、ヘルプデスクやサービスデスクと言う業務がありますが、これは今回のコロナワクチン予約と同じ事が言えるように思えて、実は全く異なる。私たちが提供しているサービスデスクやヘルプデスクは、そもそも最初からITサービスを利用している方からの問い合わせ対応になるので、ネット弱者の応対をする可能性が極めて低い。なので、同じような事態になる事がそもそもない。

コロナウィルスワクチン接種の予約に関しては、そもそもネット弱者とネット強者のどちらも相手しないといけない。さらに、ネット弱者は50歳以上の方々に多い為、日本人口の年齢別割合から見ると、少子化が加速して高齢者が長生きする日本では、50歳以上をネット弱者とすると、人口の約半分はネット弱者になる

 

これは、当社が考える広範囲向けのサービスを展開する場合にはきちんと考える必要がある

もし、今後官公庁向けのプロジェクトを推進する時が発生した場合には、サポート体制に対してネットでの対応と電話での対応を区分して、ネット弱者向けの対応に対するサービスを検討していかなければならない。

ネット弱者向けには、当方から決められた時間に電話や訪問・葉書などで対応すると言う形が適切だと思うので、今回のコロナワクチン予約では色々な学びがあると感じた。やはりアナログ世代に強引なデジタル化は混乱しかないのだろう。

これからのヘルプデスク・サービスデスク体制を構築する際の参考にしていきたい。