論理と感情の交わる時代へ
論理と感情の交わる時代へ──高市新総裁に見るリーダーシップの本質
2025年10月4日、日本の新たなリーダーとして高市早苗氏が自民党総裁に就任しました。日本史上初の女性総裁というニュースは国内外で大きな注目を集めていますが、「女性初」という部分よりも、「論理と感情のバランスが取れた人物」という点にこそ注目したいと思っています。
「女性」「男性」という区分そのものが、もはや本質ではありません。Xerottaでも、性別に関係なく能力を発揮し、リーダーとしてチームを牽引するメンバーが増えています。特に近年は、女性の活躍が目まぐるしく、組織全体にポジティブな変化をもたらしています。
ただ、思考特性という観点で見ると、一般的にこう言われることがあります。
男性は論理的思考が強い傾向があり、女性は感情的思考が強い傾向がある。
この傾向には科学的・心理学的な裏付けも一部ありますが、重要なのは「どちらが優れているか」ではなく、「どう融合させるか」です。
思考スタイルの偏りは必ずしも悪いことではありません。しかし、組織の中でリーダーシップを発揮するには、片方に偏りすぎると課題が生じます。
論理的思考が強い人は、ロジックが明確で筋道が通っています。ただし、慎重すぎて組み立てに時間がかかることがあり、空気を読むのが苦手だったり、スピード感を失う場面もあります。
一方、感情的思考が強い人は、直感が鋭く行動が早い。しかし、ロジックや軸がブレやすく、振り返ると「何を目的に動いていたのか」が曖昧になってしまうケースもあります。
つまり、論理は「精度」を高め、感情は「勢い」を生み出す。どちらも欠かすことはできません。
だからこそ、Xerottaがこれから育てるべき人材像は、論理的思考と感情的思考が交わるリーダーです。感情だけでは人は動かせません。論理だけでは人はついてきません。この2つを自在に行き来できる人こそ、これからのチームを率いる“ハイブリッド型リーダー”であり、変化の時代を生き抜く力を持っています。
私たちの組織にも、論理に偏る人、感情に偏る人は存在します。大切なのは、それを“欠点”と捉えず、“支え合う仕組み”をつくることです。たとえば、感情型の人には「構造化」「振り返り」を支援する仕組みを、論理型の人には「共感」「スピード感」を引き出す環境を。それぞれが得意な軸を活かしつつ、足りない部分を補い合うことが、Xerottaの組織力を底上げしていく道だと考えています。
高市氏を見ていると、論理と感情、両面のバランスを取ろうとする姿勢を感じます。政策の精度と同時に、発言に込める情熱や国家観があり、それが人々の共感を呼んでいる。まさに「理と情を両立させるリーダー」の一つの理想像ではないでしょうか。
そして、女性初の総裁誕生は、外交的にも非常に良いニュースです。「多様性を受け入れる国」「バランス感覚のある日本」という印象は、国際社会の信頼を高める大きな要素になります。
私たちは、社会の変化をただ傍観するのではなく、自分たちの組織の中で“理と情のバランス”を体現することが、次の成長の鍵になると思います。高市新総裁の誕生をきっかけに、「性別ではなく、思考の多様性をどう生かすか」というテーマに、私たちも改めて向き合う時が来ています。
日本がより良い方向に進むことを、そして私たち自身の組織もその一翼を担えることを、心から願っています。