在宅受け身ワーカーへに叱責してみた

 | 人事, 教育

先日、得意な事(テクニカルスキル)・好きな事(情熱)・やりたい事(テクニカルスキル×情熱)に関して書きましたが、やりたい事に辿り着いたとしても、能動的に動かなければ、組織は機能しないわけです。

ただ、これは組織が人を雇うという事はどういう事なのか? という根本的な事を理解していないからだという事に気がつくわけです。

少し状況を説明しましょう。

 

あるプロジェクトで、コロナウィルスの関係で早い段階で在宅勤務に切り替えたプロジェクトがありました。

在宅勤務に切り替えたあるプロジェクトの在籍人数は3名チーム。

この3チームは、プログラマー・プロジェクト管理・オペレータという最小構成のチーム。

コロナの環境で、一年前から在宅勤務に切り替えてリモートワークでプロジェクトを推進してきました。

 

あるサービスを創る為にこのチームを編成しましたが、目的をきちんと話をし、お互いの得意な事や好きな事を把握したうえで役割分担をしました。

ところが、仕事を開始してから早々に2つの問題が発生しました。それは、

(1)プロジェクトメンバを頼らず、自分の成果だけをアピールし始めた

(2)プロジェクトリーダーは、仕事の依頼者(私に対して)全ての判断を求めた

という状況が発生したわけです。

 

これは、実際に何回も体験したあるあるなのですが、プロジェクト(組織)は、各自の役割を理解したうえで、お互いを支えながら推進していくのが正しい姿なのですが、プロジェクトメンバ同士が競争心を燃やしてしまい、「自分の方が優れている!」とアピールしたいが為に、他のプロジェクトメンバを蹴落とす行動をしてしまったのです。

そして、プロジェクトリーダーは、仕事の依頼者(私)に対して、秘書みたいな形で「これはどうすれば良いでしょうか?」と全ての対応に関して判断を求めてきました。

 

ちょっと待ってください。

 

そもそも、組織が人を雇って何かを推進してもらうように依頼する目的わかりますか?

それは、『私が本当にやらないといけない事(私しかできない事)に専念したいから』なんです。

 

それを分かっていない方が本当に多い気がします。

偉ぶっているわけではないのですが、私でなくても、プロジェクトに人を増員するという事は、既存のメンバを楽にさせたいとか、何かに専念させたいと思うから増員するわけです。

これは、お客様がアウトソーシングする場合も同じです。

なぜ、その仕事を外部にアウトソーシングしたいのか?それは、楽になりたいとか、好きな事や得意な事に専念したいからなんです。

という事は、仕事を受けた人は、自立自走(自律自走)する事が正解なのです。

そして、目的が達成されたら対価をもらえるという仕組なんですね。会社というのは。

 

この流れを1時間かけて、叱責しました。

 

新卒の方や中途入社の方々にも理解していただきたい部分なのですが、学校は生徒に教育をする事で生徒側から対価をいただきますが、会社は逆です。社員が会社に貢献するから会社は社員に対価を支払うわけです。要するに、サービスの提供者と顧客という関係をいくつか例を出してみますと、下記のようになります。

サービス提供者(仕事する人) サービス受給者(対価を支払う人)
学校の場合 学校の先生 生徒(生徒の親)
会社の場合 従業員 会社の経営者
飲食店の場合 飲食店の店員 来店したお客様

逆なのがわかりますでしょうか?

従業員が上司に「分からない事があるから教えて欲しい」という事を学校に例えると、学校の先生が生徒に「分からない事があるから教えて欲しい」と言うのと同じ事になりますので、あべこべな状況になるわけです。

サービス提供する人と、サービスを受ける人の考え方で仕事をすると、上司やお客様から評価され、それがゆくゆく対価(給料)に返ってくる事になりますので、十分意識していただければと思います。